山川温泉 旅館山林閣

国道387号から民家や温泉宿、共同浴場が点在する山間の道へハンドルを切る。そのまま進むと道はやがて離合できないほどの幅員となり、山林閣が見えてくる。



玄関に入りスリッパに履き替え、フロントで声をかけるも返事なし。カウンターには「ご入浴の方 温泉へどうぞ 大人500円 小人300円です」と記した紙が箱に貼られている。料金をこの箱に入れれば温泉へそのまま行ってよいのだと判断、浴場の案内に従い進む。階段を下りたところで宿の方と出会い入浴の旨を告げると、丁寧に案内していただいた。



先に露天を訪ねた。誰もいない。脱衣場と浴場は同一の空間である。露天とはいうものの屋根と壁がある。北里川に向けては壁も窓もなく解放されている。
浴槽は2つあり岩で組み上げられている。両浴槽とも適温だ。2つの浴槽には段差があり川側の浴槽が低い。川側の浴槽に身を沈めると川に設けられた人工の滝が迫る。轟音を立てて流れ落ちる様は迫力さえ感じる。視線を上げると、ファームロードが見える。



2つの浴槽を満たす湯の中では小粒の白い湯の花が舞っている。浴槽内の至る所に湯の花が堆積し、動くと堆積した湯の花が一気に舞い出す。湯口は湯面下に設けられているため味を知ることはできない。硫黄臭は強くなくほんのり漂う。肌に刺激を受けることもなく滑らかな印象が残る。




露天に洗い場は用意されていない。シャンプーはあるので、浴槽から湯を汲み上げることになる。脱衣棚の向かいの壁に蛇口が一つある。ひねると水が出る。掛かり湯などの湯温調整には使用できる。
露天の天井は低い。梁などに頭をぶつけないよう注意が必要だ。

内湯は一旦服を着て移動しなければならない。脱衣所には木製の脱衣棚、100円コインロッカー、マッサージ器、洗面台、扇風機が揃っている。浴室とは仕切られている。




浴室は8畳間ほどの空間で木の板が壁を覆う。岩で組まれた浴槽が浴室のほとんどを占める。洗い場は2か所用意されている。
内湯を満たすのも湯の花が舞う湯で、底には堆積が見られる。足を踏み入れると湯の花が勢いよく舞う。湯口の側にはコップが用意されている。飲んでみると弱い玉子味のほか、酸味と苦みが口の中に広がる。




洗い場の湯には源泉が引き込まれている。手に取り口に含むと湯口の湯と同様の味わいを感じ取ることができる。硫黄泉好きの方にはお勧めの湯だ。



夏の日差しを満々に浴びた緑と豪快な人工滝の流れを眺めながらの湯浴みは贅沢だ。適温に調整された硫黄泉に身を任せ一人っきりの時間を堪能させていただいた。


山川温泉 旅館山林閣
阿蘇郡小国町北里1435-1
0967(46)4439 HP
単純硫黄泉
46.5℃
シャンプー類あり ドライヤーなし
内湯 露天
500円
家族湯 コインタイマー式 500円×人数+800円
10:00~20:00
2016/8/27