平山温泉 家族温泉ひらおぎ

山と畑と田んぼが描く風景はありふれた農村風景だ。山鹿市平山が他の山間の田舎と異なるのは、極上の温泉が湧くことだ。一部改良された場所もあるが、道は中央線のない両側1車線だ。

日帰り温泉施設などが点在する道沿い、揺れるのぼり旗に誘われ車を停めた。受付で3種類ある施設の中から露天を選ぶ。受付の右手にある浴舎で、施設の中では比較的新しいようだ。右端の部屋へ入るように案内された。



脱衣所は3畳間ほどの広さ、エアコン(無料)が備わる。夏に向けてありがたい。扉を開けると内湯、その先には露天が待つ。



内湯に満たされる湯温を確認する。熱い。とても入れない。加水用の蛇口を開ける。出てきたのは水ではない。温い温泉だ。手にすくい鼻に近づけると硫黄の臭いが心地よい。口に含むと玉子味が広がる。加水用の温泉はなんとも極上だ。対照的に湯口から注がれる熱い温泉は極薄く琥珀色を帯びているように見える以外個性に乏しい。




露天に出ると塀とのびた屋根の間から緑の山風景が見える。見晴らしは良くないが、流れ込む風が解放感を与える。
露天の浴槽は淵に木が施されている。湯口からは適温の湯が注がれ、季節に合った湯温で迎える。硫黄の臭いと玉子味が五感を刺激する。肌はいきなりのヌルスベ感に包まれる。注がれる湯は湯口でミックスされ、内湯とは全く異なる印象を与える。




洗い場は混合栓だが、お湯と水をそれぞれ出すことができる。水のみを出す。吐水されるのは温い温泉だ。内湯の加水用温泉と同じ印象を受けた。




猛暑日が続く夏ならば、加水用の温泉のみを浴槽に満たしたいと思わせる泉質だ。


平山温泉 家族温泉ひらおぎ
山鹿市平山5579
0968(44)1821
アルカリ性単純弱放射能・硫黄温泉 43.5℃
単純硫黄温泉 51.1℃
C室(内湯) 1000円/50分 シャンプー類なし
特別室(内湯) 1500円/50分 シャンプー類あり
露天(内湯・露天) 1500円/60分(土日祝)シャンプー類あり ドライヤーあり
露天(内湯・露天) 1300円/60分(平日)シャンプー類あり ドライヤーあり
8:00~22:00
2017/6/20